2014年06月17日

日本3大発明の1つ「亀の子たわし」100年間も愛され続ける理由   No5

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「簡単そうで、実際シンプルなつくりで、でもやってみるとなかなかできない、というところがいいんですよ」

「二股ソケット、ゴム足袋、亀の子たわし」 日本3大発明で唯一今も愛される
先述のAmazon.comのレビューのなかで「自分はオーガニックの野菜を買っているから、泥を落とすのに便利」というものがあった。今後、日本でもオーガニック野菜が広まることで、野菜の泥を落とすために亀の子たわしがまた普及する、という可能性があると思うんですが、と僕が言うと、鈴木さんは「そうなればいいんですけど」と笑った。「そういえば泥を落とす映像をとるために泥付きの野菜を探したんですけど、あれ、なかなかないんですよ。

結局、すごい探してようやく百貨店で見つけたんですけど、泥付きの野菜がそこらで売ってないってなんか変な感じじゃないですか?」ところで日本の3大発明というのをご存知だろうか?「ナショナル、松下幸之助の『二股ソケット』」「ブリジストン、石橋正二郎の『ゴム足袋』」そして「西尾商店、西尾正左衛門の『亀の子たわし』」と言われている。二股ソケットもゴム足袋も企業を育てたが、現在は商品として見かけることはなくなった。しかし『亀の子たわし』は今も愛され続けている。じつはたわしだけではなく、スポンジもつくっている。水切りがよく ネットショッ
プで10個、20個とまとめ買いする愛好者もいる商品、とのこと 「うちの主力商品は現在でも『亀の子たわし』です」と鈴木さんは言う。「日本のメーカーでタワシを専門につくっているのはうちを含めて2社だけです。社長の言葉で僕が気に入っているのがあって、それは『うちが『たわし』をつくるのを辞めると、よその品物が一般的にイメージされる『タワシ』になってしまう。

だから作り続けなくちゃいけないんだ』というもの。なるほどな、と思って。この本社の建物と同じようにロストテクノロジーかも知れませんが、なかなかおもしろいところのある製品ですよ」100年間、1つの商品が会社の経営を支えているケースは本当に稀だし、ましてや「スタンダード」となると限られている。「最近、新しい商品として『白いたわし』をつくりました。(普通のたわしを)家庭のキッチンに置きたくないという声があったからです。丸い形は技術的には難しかったのですが、いいものがつくれた、と思っています」

時代は変わり、様々な商品が生まれては消えていった。例えばテレビやオーディオ、パソコンといったものは携帯電話と融合し、スマートフォンに変わった。そうしたなかで『亀の子たわし』という商品が風化しないのは、それが普遍的なものに依拠しているからだ。料理をはじめとした手仕事がなくなることもない。人間の手の形は今も昔もそう違いはない。タワシの形が変わらないのは、それが洗うという経験から導き出された必然的な形状だからだ。

西尾正左衛門が亀の子たわしを生み出せた理由として、夫婦の愛を挙げる人もいる。「愛」は陳腐化された言葉ではあるけれど、「信頼」という言葉と同じように、やはり普遍的なものだ。いろんなものを見失いがちな、変わりゆくスピードの早い時代だ。でも、そうしたなかで100年、変わらない商品をつくる会社は経営において、あるいは人になにかを提供することの根本にはなにがあるべきなのか、といったことを僕らに教えてくれるように思う。

 

 

posted by タマラオ at 05:22 | Comment(0) | TrackBack(0) | 日記
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