2014年06月15日

日本3大発明の1つ「亀の子たわし」100年間も愛され続ける理由   No3

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安く売られている製品のほとんどはうちの検査なら通りません」ここで、検査の話が出てきたが『亀の子たわし』の品質を支えているのが『検品』だ。パームを原料としたおなじみの『亀の子たわし』はスリランカの工場でつくられているが、検品作業はすべて日本で行われている。「検査項目は20以上です。例えばこれは尻が割れているのでダメ、あるいはこれは毛が揃ってませんね。これもダメです。えーと、これは……なにがダメなのか僕にもわかりませんが(笑)よくないみたいです」

作業を担当する目利きの検査を通り抜けた製品のみが出荷されている。検品作業の厳しさは数字にも現れていて「スリランカの職人が交代したりすると300個入っている製品の半分が駄目ということもざらにある」とのことだ。見学させてもらった東京工場では、和歌山の工場でつくられている健康束子のシリーズの検品作業中だった。製品を手にとって、右に左により分けていく。そのあいだも繊維の向きを整えたりといった修正作業も行われているようだ。

向かいの机ではこれも和歌山の工場でつくられているシュロ製の束子「極〆」の包装作業が行われていた。東京でこうした作業が行われていることにも驚くが、品質を支えているのは日本人特有の厳しい目なのだ。

闘う相手は類似品だけではなかった! 使い方を忘れた日本人たち
「あと、みなさんがよく間違っているのは発音です。『亀の子だわし』ではなく正式には『亀の子たわし』です。〈た〉は濁りません」鈴木さんが念を押す。「スポンジは家にあるが、キッチンにたわしがない、という家庭も増えてきました。たわしはなくてもザルって家にありますよね?ザルはスポンジでは洗えません。そのあたりのことをもう少し伝えようと、本社に併設されているショップではディスプレイしています」

『亀の子たわし』を襲うのは類似品との闘いだけではない。使い方がわからない、という消費者が徐々に増えだしているのだ。「これは情報発信を怠ってきた、我々にも責任があります。たわしってなんにでも使えるので、これまではお客様自身の使い方に委ねていた、という側面があります。ところが家族構成の変化などによってたわしの使い方が伝承されなくなっています。それでいつのまにか家庭の道具だった『たわし』が、業務用の道具になってしまった、というか」

──たしかに。料理屋的にはたわしは必要不可欠な道具なんですよ。
「ああ、それはすごくわかります。このあいだうちに学生さんが見学に来て、その方は中華料理屋で、アルバイトをされていたそうです。で、店主の方に「おい、たわしを買ってこい」とお使いに行かされたんですって。それで、その方は安いものを買ってきてしまったそうです。そうしたら、店主の方に「なんだこのタワシは使えねぇじゃないか」とひどく叱られたと。飲食店の方は『亀の子たわし』の今も昔もコアユーザーです。やはり多少高くても、長く使えるもののほうがいい、ということをわかってくださってます」

──でも、今は料理人でも使い方を知らないというケースが結構あるんです。かつては徒弟制度があって、そのなかで技術継承がなされていましたんですけど、今はそうでもなくなってきました。例えば焼しめの器などはたわしで洗うことで、使いながら育てていくものだったのですが、そういう風に扱われていないことがあります。「そうですか。器屋さんで一件、うちのタワシとセットで売っている、というところを知っています。やっぱり、手入れの仕方も一緒に売っていかないといけなくなってきた。

 

 

posted by タマラオ at 06:49 | Comment(0) | TrackBack(0) | 日記
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