2014年02月28日

こんな人生の歩き方  No21

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「甘え、努力不足」と罵られた氷河期世代 父親とは10年も絶縁状態に
両親は、同じ自治体に住んでいるものの、もう10年ほど連絡を取っていない。とくに父親とは事実上、絶縁状態だ。 「私の世代は、甘え、自己責任、努力不足と、肉親を含む周囲か
ら散々、言われ続けた世代です。大学を卒業して10年以上が経過してから、あの頃の就職率は50%台だと言われても、もう遅いんです。ただ単に仕事がなかっただけなのに、なぜ、あれほど人格否定をされなければならなかったのか?」Aさんの貯金は、まもなく底をつく。

家賃が払えなくなったときのために、いつでも荷物をまとめていて、ホームレスになる準備はしている。 「去年まで音信普通だった母から、屈辱的ですが、資金援助を受けまし
た。失業保険と合わせて、何とかやりくりしています」大学院では、考古学を専攻していた。考古学者を夢見ていた。しかし、業界全体を揺るがす捏造事件の余波を受け、考古学の現状に幻滅。まったく関係のない一般企業に就職した。

「最初の一歩で、きちんと社会人生活をおくれないと、二度と這い上がれない社会。要領のいい人が生き延びていく。うまくやったもの勝ちなんですよ」それでもAさんは、両親が自分を大学や大学院まで進学させてくれたことには感謝している。兄弟とも10年以上、会話をしていない。 「もはや血のつながった他人と化しています。つい最近も自殺を
選ぶ寸前まで追い詰められ、叔父との電話で命をつなぐことができました。しかし、死の危険から遠ざかっただけです」

さらなる雇用の悪化、自殺者の増加 “第二の敗戦”が近づいている
派遣として何度も職を転々としてきて、はっきりと理解できたことがあるとAさんは言う。 「他人の仕事をピンハネすることが当たり前になり、それを誰も疑問に思わな
くなっていることです。世の中全体が麻痺しているんです。派遣会社にしろ、旧社会保険庁にしろ、とっくに逮捕者を出していなければならない状態なのに、お上は動かない。自分達に火の粉が降りかかってくるのを知っているからです。こんな国が、本当に法治国家なんでしょうか?」

雇用保険もつかないまま、時給数百円の派遣として使い捨てられる実態を目の当たりにし、Aさんは、もう二度と派遣をやりたくないという。「現場監督と称して、1日中タバコと缶コーヒーを手に談笑している一次受けの社員を見ていると、馬鹿らしくて仕方ありません。末端の作業員が泥だらけで必死に働いているのをアゴで使う連中です。一度去った作業員は、待遇改善くらいでは戻ってはきません。信頼以前に信用の問題なんです。

国の借金が1000兆円を超え、雇用は改善するどころか非正規が増加する一方です。自殺者も実際には統計の倍はあるでしょう。この日本という国に、“第二の敗戦”が近づいていると考えています」Aさんがいまできることは、職業訓練所への入所を目指すことと、食料と日用品を備蓄しておくことくらいだという。 「アパート内だと大家さんに迷惑がかかってしまう
ので、どうしようもなくなったら、その死に場所に行くつもりです」

こうした家族と絶縁状態にある当事者は少なくない。行政のセーフティーネットの対象は、どうしても発信力、経済力のある親の立場に向きがちだが、これからは、孤立し、地域に埋もれていく当事者にも目を向けていく必要がある。

 

 

posted by タマラオ at 05:58 | Comment(0) | TrackBack(0) | 日記
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