2015年08月27日

時給8000円を稼ぐ「ビール売り子」の超仕事術 No2

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トップ売り子さんとの違いは何か?
売り子さんを長年研究している「売り子さんファンクラブ」に取材を続けた。すると、この「時給8000円」を稼ぐ売り子さんにはいくつかの特徴があった。というより、売るための戦略が徹底しているのだ。

@ 魚の目、木の目、鷹の目
彼女たちは、いくつもの目を持っている。近くにいる目の前のお客さん。先ほど買ってくれた少し離れた場所にいるお客さん。そしてこれからお代わりを頼みそうな遠くのお客さん。お客様に対する目線、目の届き場所を適宜変えている。
ビールを頼むお客さんを逃さずキャッチしている。もちろん、そのためには、試合の展開を読んだり、買ってくれたお客さんを覚えていたり、ビールを飲むペースを把握していることが必要だ。

A自分の“しるし”=特徴を魅せろ
売り子さんがお客様を見つけていくことは大事だ。しかし、それ以上に必要なことは、お客様から声をかけて頂くこと。そのためには、「選ばれるしるし」が必要である。トップの売り子さんは、実に様々な、個性的な“しるし”を用いている。例を挙げよう。

・髪飾りに、花のモチーフや、キャラクターを付ける

・名札に、手描きのPOPやイラストを加えて、特徴づける

・首に巻くタオルを、球団カラーと合わせる、巻き方を目立たせる

と、実に様々な方法を各自でアレンジしている。自分という売り子を覚えてもらい、また買ってもらうことを考えている。

B販売効率を高めるドミナント戦略
トップの売り子さんは、あちこち歩きまわって、広くお客様を集めているのか。いや違う。(そもそも、売り子さんによって販売エリアが区切られている。)トップ売り子さんは、あまり、広く歩きまわらない。これは、筆者もオドロキの事実だった。実は、彼女たちも歩き回わらずに効率的に売りたい。それはそうだ。重いタンクをあちこち、昇り降りしていては体力が持たない。ビールやガスの補充にだって行かなくてはならない。

ではトップ売り子さんは、どうしているか。自分からまた多く買ってくれるお客さんを、絞って固めていくのだ。あるプロ野球ファンが最初1回ビールを買うとする。その際に、周囲のお客様にも合わせて宣伝・営業する。「今日は○○チームが勝つといいですね!」と元気よく一声添えて。「今、ビールのタンクを替えてきたばかりだから、新鮮ですよ!」と大きな声で勢いを伝える。さらにAで紹介した「覚えてもらうための」特徴を必ず伝えて、魅せる。買ってもらったお客だけでなく、周囲5メートル四方のお客を、自分のファンエリアにしていく。

こうすると、「またあの娘から買いたい」「私も買いたい」「じゃあ、私も」という価値の連鎖が起こっていく。あちこちのお客様を刈り取るのではなく、あるエリアを集中的にファンにしていく。これは、コンビニエンスストアの出店政策、ドミナント戦略そのままだ。後は勝手に売れていく 話を戻そう。ドミナント化で固定のファンができた、エリアも
定着した。すると後は試合展開次第ではあるが、ビールは勝手にどんどん売れていく。いや、ビールが売れるというより、あの売り子さんから買いたくなっているだけか。

時給8000円を達成することは、並大抵ではない。しかし、トップ売り子さんが実践しているエッセンスは、われわれのビジネスにも必ず役立つ。そんなことを考えながら、野球場で楽しみたい。

 

 

posted by タマラオ at 06:33 | Comment(0) | TrackBack(0) | 日記
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