2015年08月19日

潜入、ファナックの「主戦場」 No2

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「緑のロボット」になぜか違和感
会場では黄色いジャケットの社員が、黄色いロボットの説明をしている。この黄一色の世界のなかで、異彩を放つロボットがあった。緑色なのだ。 異彩を放つ「緑色のロボット」「あれ、こいつだけ
なんか色が違いますね。動きも遅い」。先輩に尋ねてみた。黄色いロボットに目が慣れてくると、緑色に違和感を覚えてくるから不思議だ。「初めて見た時は私もその色に衝撃を受けたわ。重たい物を運ぶ時とか、人を助けるような用途を考えているんだって。人と離れて作業する黄色いロボットと区別するために緑色にしてるんだよ」

「人と一緒に働くロボットなんですね。こういうのって珍しいんですか」「いいえ。『協働ロボット』というコンセプトはここ数年いろいろなところで語られている。ちょうど(4月13日から)ドイツで始まっている展示会『ハノーバー・メッセ』でも、スイスのABBが『Yu-Mi』という2本腕のロボットを紹介しているし、独クーカ(KUKA)のブースも協働ロボットで溢れていて、ロボットがビールまで注いでいた。ファナックはどちらかというと、こういうコンセプトに消極的だったんだけど、ついに参入したのよ」

当初は「ファナックイエロー」に引き気味だった筆者だが、緑色を前にすると、「ファナックなんだから黄色くあるべきなんじゃないか」とか思えてくるから不思議だ。正直に先輩にも話してみた。「黄色いロボットじゃないと、ファナックって感じがしないですね」「ふふふ、甘いわね。気づかない?これ、既存の黄色いロボットに緑のスポンジを被せたような設計になっているでしょ。競合メーカーが開発している協働ロボットは、通常のロボットとは設計からして全然違うけど、ファナックの場合は黄色いロボットと共通の部分を増やして、設計開発や製造面での工数増を極力抑えようと工夫してるみたい」

「合理性を極限まで極めようとしているところが、ファナックらしいですね!」
知ったかぶりをしてみた。今回は先輩も満足そうに頷いてくれた。「こういう商品が出てくるところは変わったなと思うけど、確かに利益を出す設計、という軸はぶれない。根本的なポリシーは何十年も変わらないのがファナックなのよね」。
エントランスで先輩から聞いた「ファナックの変化」。その象徴が緑色のロボットらしい。初めて忍野村を訪れた日、先輩からファナックの業績は絶好調だと教わった。ではなぜ、今変化する必要があるのか、これはきちんと取材した方がよさそうだ。

黄色い人たちはモテるらしい
「それじゃあ、ここからは別行動にしましょう。後は勝手に取材してきて。私も聞きたいことがたくさんあるから。16時にエントランス集合で。じゃーね!」 ・・・危惧はしていたが、やっぱり取り残された。誰に何を聞こうか。とりあえず優しそうな若手社員を探す。単独取材の開始だ。「すみません。日経ビジネスという雑誌の者です。一つ質問させて下さい。これは・・・その・・・何ですか?」。取引先に交じって質問してみる。素人丸出しなのは承知しているが、本当に素人だから仕方がない。

「これはワイヤカットと呼ばれる機械です。タービンなど刃物加工ができない細かい加工に向いていて、金型メーカーや部品加工メーカーさんに使ってもらっています」。 呆れられるかと思いきや、若手社員はとまどいながらも、一生懸命、丁寧に説明してくれた。見慣れない黄色い制服のせいで、最初は近寄りがたいと思ったが、話してみれば普通だ。お礼を言って次の取材先を探す。腹をくくって、機械とは関係ない質問を別の若手社員に振ってみた。

機械関連は先輩が根掘り葉掘り聞き回っているに違いない。聞きたいことを聞こう。「すみません。ファナック社員はモテますか」「・・・は?(一瞬の沈黙の後)モテるかモテないかでいえば、多分この辺りではモテるんじゃないですか」。
とんでもない質問にも応じてくれてありがたかった。しかも大きな発見もあった。ファナック社員はモテるのだ。後で調べてみると、ファナックには高学歴の理系社員が多いらしい。給料もいい。

 

 

posted by タマラオ at 06:41 | Comment(0) | TrackBack(0) | 日記
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