2014年10月30日

深層中国 ?巨大市場の底流を読む No2

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自動車修理工の賃金が急上昇
そのひとつの例が自動車修理工の急激な賃金上昇だ。それなりのレベルの修理工の月収はすでに1万元(16万円)を超え、高級輸入車などの整備ができる人材は月収3〜4万元(50〜60万円)に達する例もある。それでも人が集まらず、各地の自動車販売店や修理工場の悩みのタネとなっている。 中国の自動車販売台数は今年2013年、初めて2000万台の大台に乗る
ことが確実になった。もちろん世界最大である。

中国汽車工業協会の予測では、今年末には2100万台前後に達し、昨年の1930万台を超えて過去最高を更新する。これは米国の約1.4倍、日本の約4倍の規模である。 累計保有台数も12年末で1億2000万あまり
と、米国(2億5000万台)には及ばないものの、日本(7900万台)はすでに大きく上回っている。2004年、中国の自動車販売台数は500万台、総保有台数も3000万台程度だった。ともにこの10年で4倍になった計算になる。

それでも中国の自動車保有者の割合は1割未満で、すでに普及率が6〜8割に達している日米欧と比べればまだまだ伸びると考えられている。 車が増えれば、点検・整備、修理などの仕事も増え
る。特に近年、中古車市場の整備が進み、車のオーナーは買い換え時のリセールバリューを考慮するようになり、車のメンテナンスに以前にも増して気を遣うようになった。自動車販売店や修理工場のビジネスは急成長している。

「技」を持つ人材の価値が高まる
ところが最大のネックは人材である。中国の各地には日本の工業高校に相当するような学校があって、そこには必ず自動車関連の学科がある。自動車修理業界の関連ウェブサイトを見ると、自動車メーカー系のディーラーや自動車修理工場、板金会社、自動車部品販売店など、数多くの会社が人材を募集している。自動車関係の学科を卒業していれば、高卒でも月収3000元以上という例が多い。これは大卒ホワイトカラーの平均的な初任給を上回る水準である。

自動車修理工場の平均的な状況では、工業高校卒で数年間の現場経験を経て、とりあえず一通りの仕事ができるようになると、月収は6000〜8000元(9万6000円〜12万8000円)ぐらいになる。10年程度の経験を持ち、輸入車など高級乗用車の整備ができるレベルになると最低でも1万元(16万円)を超え、中には日本円で数十万円クラスの人も出てくる。 上海で高級車のブローカーをしている友人の話に
よると「車の買い手はいる。

それなりの販売店だったら黙っていても売れる。ところが整備ができる人間がいない。現実には車はアフターサービスのほうが収益源なので、これは死活問題だ。メンテができる人間がいないと車が売れないので、とにかく高給を払ってでも引き抜いてくる。それをみんながやるから、どんどん相場が上がっていく」。 この構図を業界の中だけで見れば、「人手が集ま
らないから、賃金を上げざるを得ない」という、どこにでもある話である。

 

 

posted by タマラオ at 06:43 | Comment(0) | TrackBack(0) | 日記
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