2015年08月21日

超高収益の秘密は「牛丼」にあり No1

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http://business.nikkeibp.co.jp/article/report/20150609/284056/?rt=nocnt

ファナックのビジネスモデルを徹底解剖

孤軍奮闘していた「ファナック」特集の取材に、春先から1個下の後輩(飯山辰之介、記者8年目)が加わった。最初に話した時は「製造業に詳しくありません」と言うから不安だったが、筆者(佐藤浩実、記者9年目)が今年4月後半にドイツへ出張している間、日本の機械見本市の取材をカバーしてくれていたそうだ。ファナックの機械を使っている顧客にも、話を聞くことができたという。モノ作りに関心を持つ仲間が増えるのは純粋に嬉しい。帰国早々、会社近くの牛丼屋で取材成果の報告会を開くことにした。

「薄利多売じゃないんですか」
「先輩、ちゃんと取材してきましたよ。都内で開かれた産業機械の見本市『インターモールド』にファナックが出展していたんです。今回はファナックの機械を使っている取引先の話も聞いてきました」 牛丼屋の席に着くや否や、後輩がこうまくしたてる。4月頭に忍野村を散策した時は、眠たそうな顔で、やる気があるのかどうかよくわからなかった彼だが、筆者が日本を離れていた2週間のうちに何かのスイッチが入ったようだ。

ドイツ出張直前、ファナックの「新商品発表会」に連れて行った時に、刺激を受けたのかもしれない。帰国直後でもあり、本当は久しぶりの日本食を堪能したいところだけど、まずは後輩の取材成果を聞こうじゃないの。「どうだった?」
「実は、ちょっと想像と違っていたんです。ある電動工具メーカーの役員によれば、『ファナック製の機械の加工精度はほどほどで、競合の方が良い』そうなんです。先輩、前に忍野村で『ファナックはフェンスで最新鋭の技術を守っている』とか自信満々に話してたじゃないですか。これ、どういうことなんですか」

フェンスの「豆知識」までちゃんと覚えていてくれたのね。感心していると、後輩が続けた。「しかも、いろいろな取引先が『ファナックの商品は安い』って言うんです。『安いから使ってる』なんて話す中小企業の社長もいましたよ。
これで売上高営業利益率40%も稼げるんですかね。薄利多売じゃないですか」 なるほどね。期待していた以上に、後輩は的を射た話を聞き出してきたようだ。日経ビジネス6月8日号特集「孤高の製造業 ファナック 利益率40%を
生む異様な経営」でもドイツで見た具体例を交えて詳報しているが、ファナックの商品は競合製品と比べた時に決して高くはない。

プラスチック部品を作る射出成型機のような例外もあるけれど、むしろ、「総合的に考えると安い」という評価をよく耳にする。そして、出来立てほやほやの新技術を搭載している機械は多くない。なのに、利益率は高い。これには、ファナックの開発思想が大きく影響している。かつて同社の「商品開発研究所」の壁に「ALWAYS KEEP IN MIND(常に意識せよ)」という言葉と
ともに貼られていた、3つの言葉が象徴的だ。 そうだ、この話も後輩にシェアしなくては!

「ファナックの研究開発には、WENIGER TEILE(部品点数を少なく=ドイツ語の造語)、RELIABILITY UP(信頼性を上げる)、COST DOWN(コストを下げる)という3つの指針
があるのよ」

「安い」を作る、3つの研究開発指針
キョトンとした表情の後輩に、もう少し補足する必要がありそうだ。 「WENIGER
TEILEから教えるね。ファナックは部品が増えてしまうような特注品はいたずらに受注せず、シンプルな設計の標準品を販売するの。
特注品だらけの競合メーカーと比べて1品種の生産量が多くなるから、生産工程を自動化するメリットが生まれやすいでしょ。COST DOWNにもつながるよね。あと、新しすぎて不確かな技術では
なく、できるだけ使い慣れた技術を使うのも特徴。モノ作りのための機械だからRELIABILITY
UPをすごく重視していて、8年に1回ぐらいしか故障しないんだとか…」

 

 

posted by タマラオ at 07:49 | Comment(0) | TrackBack(0) | 日記