2015年08月15日

黄色い最強製造業、ファナックの謎 No1

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http://business.nikkeibp.co.jp/article/report/20150604/283890/?P=1

日経ビジネス本誌6月8日号の特集「孤高の製造業 ファナック 利益率40%を生む異様な経営」では、高収益、高シェアを誇りながら、情報開示が少なく実態が掴めなかったファナックを徹底取材した。 今年2月に米国の「物言う投資ファンド」、サード・ポイントが株式保有を発表して以来、株式市場ではファナックの一挙手一投足に注目が集まっている。だが産業用ロボットや「NC装置」など、一般に馴染みのない商品を開発製造する同社を詳しく知る機会は少ない。

米国の投資家はファナックのどこに目を付けたのだろうか。ファナックとはそもそもどんな会社なのだろうか。 オンライン連載では5回に渡って、本誌特集では描ききれなかったファナックの強さの秘密に迫っていく。実は筆者(飯山辰之介、記者8年目)も2カ月前まで、ファナックについて何一つ知らなかった。長年同社を取材してきた先輩記者(佐藤浩実、記者9年目)に(半ば無理やり)特集班に組み込まれ、謎多きファナックと向き合うことになる。

テンション高い一本の電話
「初めまして!突然だけど、ファナックって会社知ってる?」 3月末、日本経済新聞社への出向が解ける直前、ビジネス編集部の先輩女性記者から突然電話がかかってきた。電話口から彼女のテンションの高さが伝わってくる。 筆者はこれまでインターネット業界を中心に取材してきた。製造業には疎い。さらに業界でも謎が多いといわれるファナックについての知識など皆無だ。

「株価が上がっていることと、情報をほとんど出さない会社で、実態がよく分からない、ってことぐらいなら知ってますが・・・すみません、ほとんど知りません」「あ、そう。まあいいわ。4月1日にはビジネス編集部に戻ってくるんだよね。2人で特集やるから、とりあえず1日は朝7時に日本橋に集合!カメラマンのクルマで富士山の麓にあるファナックの本社に行くからね。よろしく!」先輩は用件を一気に伝えて電話を切った。編集部への復帰初日に早朝出張に出る羽目になる。気は重いが、仕方がない。

黄色い工場、止まらないウンチク
翌朝7時、前日の送別会のアルコールがまだ残る身体を引きずり、日本橋の待ち合わせ場所までたどり着いた。既に先輩は到着している。眠気を抑えつつ尋ねた。「そもそも今回は何をしにファナックに行くんですか?社長インタビューか何かですか?」「予習よ。(ファナック本社がある)忍野村は空気がおいしいよ。楽しみね!」 先輩は朝から元気だ。そしてやっぱりテンションが高い。 都内からファナック本社がある山梨県忍野村へは首都高速道路、中央自動車道を乗り継ぎ1時間半程度かかる。なぜわざわざ「予習」だけのために、忍野村まで行く必要があるのか。この時はまだ理由がわからなかった。

「ファナックって何を作ってる会社でしたっけ」
ファナックについての情報は少ない。同社は決算会見を4年以上開いていない。会社を知るための資料も極端に少ない。これまでメディアの取材も最低限しか受けていなかったという。東証1部の上場企業のなかで、ファナックほどメデイア対応に後ろ向きだった企業はないだろう。 先輩はこの質問を待っていたかのようにまくしたて始めた。 「『NC装置』を世界一売っている会社だよ。あと、『ロボット』と『ロボマシン』も作ってる。

でもロボットって言っても、ホンダの『ASIMO(アシモ)』みたいなマスコット的なロボットじゃなくて、クルマの工場で車体を溶接したりするのに使われる、腕みたいな機械ね。ロボマシンには色々と種類があって・・・。金属を削ったり、ワイヤーで切ったりする機械とか、プラスチックの部品を成形する機械とか・・・。そうそう、スマートフォンを削っているのも『ロボドリル』って呼ばれているファナックの機械だよ」

「・・・・NC装置?」 ロボドリルやらロボマシンやら、意味の分からない単語を連発する先輩に面食らう。一番分からないのはNC装置だ。こっそりとスマホを取り出し、インターネットで検索してみる。「NC装置とは数値制御装置のこと」とある。どうしよう、全く分からない。不安を察してくれたのか、先輩は教えてくれた。 「そうだよね。あまり馴染みはないよね。簡単に言うと、工作機械を動かすコンピューターね。工場で金型とか金属の部品を『ガリガリガリー!』って削っている機械を見たことがあるでしょ。

 

 

posted by タマラオ at 07:29 | Comment(0) | TrackBack(0) | 日記