2015年06月15日

楽天物産展がアジアで大盛況 No2

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うまいものをシンガポールで。楽天の担当者も、客の呼び込みを行った
一方、楽天に出店している事業者の多くも、規模的にはさほど大きくない日本各地の生産者や事業者も多く、独自ではなかなか海外進出が難しい側面がある。そこで、楽天とともに海外販路を開拓し、チャンスを互いに作っていくねらいもあった。では、実際にどんな売り方がウケたのだろうか。楽天は、イベントスペースを運営する企業と連携して、期間中一度に限り、日本からの追加の空輸を可能にした。越境かつ短期間のイベントならではの急な在庫調整という難しさに、ブランドが少しでも対応するための策であった。

このほか、英語で接客するための簡単な台本も用意し、各ブースに貼り付けるなども行われた。各ブランドも、自主的に商品の売り方について改善を重ねた。北海道のグルメを扱う「島の人 礼文島の四季」は、タコは生
食ではなく現地の人が好む揚げものとして売り、「礼文だし」はスープとして飲めるだけでなく、中に麺を入れ食べられるようにした。「食材はそのまま、食べ方はローカライズしたほうがいい」(同)。

一方、期間中、途中でパッケージを変えて成功したのは、海鮮丼を振る舞った「築地料亭 竹若」と、札幌蟹販だ。
竹若は当初、かわいらしい「パフェ型」や、外国人に馴染みのある「カリフォルニアロール型」を用意したが、客の反応を踏まえ、日本式のシンプルな四角い箱に戻した。札幌蟹販も同様に、大きな具を目立たせる箱に移すと、売れ行きがとたんに大きく変わったという。大きなカニの足を目立たせるパッケージに変更したところ、4000円弱にもかかわらず、一気に売り上げが伸びた

伊藤久右衛門では、あまり甘すぎないロールケーキと大福が売れた。試食できる商品数を増やしたり、自分がブースの前に出て客足を止め、ちょっとした人だかりを作ったことなどが効果的だった。「MOCHI(もち)」という単語が、日本らしさを想起させ興味を引きやすいらしいなどの発見もあり、「(こうしたノウハウを)日本の社内でも共有したい」(同社の担当者)と話した。

ブランド同士が協力、在庫は「福袋」に詰めて「売り切り」
さらに、ブランド同士が協力する場面も見られた。各ブースで30ドル(約3000円弱)以上の買い物をすると、「とみたメロンハウス」のアイスが無料でもらえるという取り組みだ。イベント後半では、在庫の多い商品を使って、外国人にも人気が高まりつつある「福袋」を作るというアイデアも共有された。客を奪い合うのではなく、全体で盛り上げようという機運は、海外ならではかもしれない。一方で、初回ならではの課題も多く見つかったという。

例えば、札幌蟹販が輸出していたカニは、税関を通過するまでに時間がかかってしまい、イベント開始時に間に合わず、仕方なく現地で調達するハメになった。前出のとみたメロンハウスは加工品でなくメロンそのものを販売したかったが、生ものでかつ季節商品ということもあり、今回は断念した。楽天市場等で「越境EC」を展開するにしても、これは今後克服していかなければならない。実は、従来の現地記録の3倍以上を売り上げたといっても、イベント単体では赤字。

だが、開催期間中、シンガポール楽天市場のサイトへのアクセス数が伸び、またうまいもの大会に参加したブランドの中には、楽天市場への出店を決めたところもあらわれた。こうした成果から、アジア周辺国の現地法人からも、はやくも次回の自国開催を望む声が上がっているという。

 

 

posted by タマラオ at 06:11 | Comment(0) | TrackBack(0) | 日記