2015年06月07日

トヨタも敵わない「スバル」の底力 No1

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http://diamond.jp/articles/-/70642

自動車決算ラッシュのなか目を見張る富士重工業の躍進
フォレスター(写真、日本仕様)をはじめ北米での売れ行きが絶好調の最大要因 3月期決算の発表シーズンを迎えている。自動車メーカー各社の2015年3月期(2014年4月〜2015年3月)決算発表は、4月24日のマツダ、三菱自動車を皮切りに、5月連休を挟んで5月13日の日産発表で出揃うことになる。日本の自動車各社は、リーマンショック以降の「六重苦」を乗り越えて、この3月期決算で多くが過去最高業績を発表することになりそうだ。改めて自動車業界好況を世に示すものとなる。

その中にあって、「スバル」ブランドの富士重工業の躍進が光る。富士重工業は、日本車8社(乗用車)の中で規模は最も小さく地味なメーカーだったが、ここへきて独自の技術力がクローズアップされ業績も向上、本業の儲けを示す営業利益率が2ケタ台で最も高い経営効率を確保してきている。そんなスバル躍進の理由は何か、また富士重工業という自動車メーカーが「今面白い」と言われる背景は何か、今後どんな方向を目指すのかを探ってみた。

富士重工業の決算は、5月連休明けの8日に発表されるが、2015年3月期連結業績は売上高2兆8500億円(前期比18.3%増)、営業利益4100億円(同25.6%増)、経常利益3920億円(同24.7%増)、当期純利益2530億円(同22.4%増)が予想され、3期連続の増収、増益となる。連結販売台数、売上高、各利益ともに過去最高を更新することになる。加えて、特筆されるのが売上高営業利益率が14.4%となること。(予想)自動車業界はもちろん、全産業での売上高営業利益率が3%前後といわれる中で、圧倒的に高い利益率を示してきている。

自動車各社にあってもあのトヨタでさえ、この3月期でようやく10%に届くことになり、ゴーン日産も5.1%にとどまる。(いずれも予想)富士重工業の営業利益率の高さが際立っており、ここに来ての躍進ぶりを物語るものである。筆者は、長らく富士重工業を取材し、歴代のトップともつきあってきたが、同社が「こんな良い流れになるとは思わなかった」という感がある。過去、日産グループにあった立場から米GMとの資本提携に走り、そしてトヨタと資本提携に至るという過程を良く知っているだけに、そう思うわけである。

「スバル」ブランドは北米でなぜこれほど強いのか
それでは、なぜ富士重工業の業績、経営はこれだけ向上したのか。言うまでもなくスバルは、富士重工業のブランド名だが、富士重工業そのものを指す固有名詞として定着しているので、以下「スバル=富士重工業」として述べて行く。
スバルの業績向上の最大要因は、一言で言えば北米での成功である。今、スバル車は北米においてタマ不足で供給が間に合わないほど、売れに売れている。経営の「集中と選択」と言う意味では、北米戦略を最重点とした商品開発、ブランド力向上が功を奏したのである。

北米でのスバル車はもともと、雪の多い地域、山間地域などで四輪駆動の技術力で人気があったが、それは地域限定な人気だった。それを主力車「レガシィ」のサイズアップなどと、スバル車の技術力(走りと安全性)の全米訴求、米販売統括会社SOA(スバルオブアメリカ)主導による全米ディーラーのイメージアップ展開などで、ブランド力を向上させていった。結果、インセンティブ(販売奨励金)が小さくても売れ、収益性が高くなる。

3月期連結業績のスバル車北米販売は、56万9000台、前期比19.2%増と大幅な伸びを示し、スバル車グローバル販売全体の90万6000台のうち半数以上を占めている。北米での販売増と収益増がそのまま、現在の営業利益率14.4%という高効率業績に結びついており、北米戦略の成功が最大の主因というわけだ。

 

 

posted by タマラオ at 06:58 | Comment(0) | TrackBack(0) | 日記