2015年04月28日

地元の人も知らない「平塚漁港」はいかに知名度を上げたか No6

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メニューは自然の成り行きで!安くてうまくて子ども・お年寄りも来る店に
「湘南は生産地と消費地が隣り合わせ。このふたつが離れた地域では、地域内流通は難易度が高いかもしれませんが、湘南であれば、地元の生産物を地域内で流通、消費して、その利益を地域に循環させるという本来の健全なかたちを実現できるはず。その結果、新たな産業雇用も生まれ、地域が元気になるんじゃないかと思ったんです」常盤さんは、自ら、地元食材を地元で消費する」ための仕組みを取り戻すべく、「流通を再構築」しようと決意。

2010年、志を同じくする幼なじみの佐野太朗さんと、地元の魚や野菜を楽しむ飲食店事業、生産者とのネットワークをいかした地場産品の流通事業などを行う「ロコロジ」を立ち上げた。味もボリュームも大満足。庶民的な「紅谷町BQバール」は、連日地元客で賑わうまず、生産物を消費者とつなぐ拠点として、平塚駅前に「紅谷町BQバール」をオープンした。「地元の食材を使った料理を提供するお店があれば、そこから地元の人々に啓蒙できる」と考えたのだ。

店のコンセプトは「地元の“おいしい”を地元で食べる、安くてうまい大衆バール」。料理に使う魚は、もちろん平塚漁港で水揚げされたもの、野菜も地場産の生産者のもの。“普段使い”してほしいから、リーズナブルで美味しいメニューをつまみに、ワインやビールを気軽に楽しめる「市場の中の食堂」のような店を目指した。メニューは定番もあるが、多くは「自然の成り行き」次第。その日水揚げされた多種多様な魚で決まった豊富なメニューは、大衆バールといってもいたって本格的。

フレンチ出身の原虎彦店長が腕を振るい、常盤さんがこれまでの経験をいかして、お客さんのニーズをくみ取り、自ら考案したメニューも並ぶ。いずれも、魚の美味しさを引き出す工夫がなされ、見た目にも美しく、ワクワク感があり、ボリューム満点だ。「鮮魚のブイヤベース」。この日はイシモチを使用。旨みがしみたスープで、また飲める……この日、提供されたのは、叩いたアジに玉ねぎやセロリ、トマトを加え、マヨネーズ
ベースのソースで味付けした「アジの洋風なめろう」や、神経締めのサバを、バルサミコを使って酢締めにした「洋風炙りバルサミコ〆鯖」、イシモチはじめたっぷりの具材、なみなみとスープが器に注がれた「鮮魚のブイヤベース」、お皿からはみだすほどのサバに玉ねぎや香草を詰め込んでこんがり焼きあげた「サバの丸ごと香味オーブングリル」。

これらのメニューを、すべて1000円切りという都会では考えられない価格で提供。地元で朝獲れた、とびきり新鮮な旬の魚を、手頃な価格でおしゃれに楽しむという「最高の贅沢」が楽しめるバールは大盛況。お店は活気に満ち溢れた。
「アジの洋風なめろう」。常盤さん考案の、人気メニュー。バケットにのせていただけば白ワインが止まらない!この繁盛ぶりに、もちろん仕入先だった漁協は注目し、地域の魚食普及について常盤さんと会話を重ねるなか「平塚の魚を楽しめる漁協直営の飲食店」が話題になった。

常盤さんも、お酒を楽しむバールには足を運びづらい主婦や、小さな子どもたち、高齢者にも訪れてもらえる店があれば裾野が広がる、と思っていた。目的が一致したのだ。かくしてロコロジは「平塚漁港の食堂」の運営に促進事業者として連携し、6次産業化の推進に携わることが決まった。

 

 

posted by タマラオ at 06:09 | Comment(0) | TrackBack(0) | 日記