2015年04月22日

浅草かっぱ橋通りの「藤田道具」店主・藤田雅博さんのケース    No1

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ダイアモンド  2012年10月30日 吉田典史 [ジャーナリスト] 1967年、岐阜県大垣市生まれ。2005年10月からフリー。主に経営分野で取材・執筆・編集を続ける。専門学校、NPO、経済団体、コンサルティング会社で文章指導の講師も務める。2011年3月11日の東日本大震災発生直後からこれまでに20数回、被災地に入り、「死者・行方不明者2万人」となった真相を明らかにしようと、精力的に関係者を取材した。著書に『あの日、負け組社員になった・・・』『震災死 生き証人たちの真実の告白』(共にダイヤモンド社)や、『非正社員か
ら正社員になる!』(光文社)など。ウェブサイトでは、ダイヤモンド社や日経BP社、東洋経済新報社などで執筆。

餅つき機が6倍、かき氷製造機が7倍に販売数アップ シュリンクを脱して大統領夫人も訪れる有名店に!下町の商店街で世界を狙う料理道具店の秘策と野望

商店の明暗
業務用の料理道具や、外食店などの厨房、さらにそれに関する道具などを販売する。今回の取材の舞台となる小規模店が、多数ひしめく業界でもある。それだけ、不況の影響を受けやすい。個人商店の場合は、後継者が不足しているのも根深い問題。こうした状況下で、開業、廃業、倒産が繰り返される。「上手くいかないのは、景気が悪いからではないと思う。この通りでも売上が上がっているお店はありますから……。上手くいっていないところは、景気のせいにして安心している。

ただ、それだけのこと。始めから、業績をよくしようとはきっと考えていない……」 藤田道具株式会社代表の藤田雅博さんは、やや強い口調で答えた。業績が伸びる店とそうでない店の経営者の考え方について、尋ねたときだった。私は深くうなずいた。不況は、「不況だ」と騒ぐ人たちの心理がつくるとかねがね思っているからだ。その意味で、とりわけ業績が低迷するシュリンク業界では、自ら不況をつくり出してしまう人が多い。

「安いのに売れないのはおかしい」犯人はインターネット販売の普及だった
藤田道具代表の藤田雅博さん 藤田道具は、浅草(台東区)のかっぱ橋通りに面する料理道具や食器、厨房設備、製菓用品などを販売する老舗だ。店には、70ほどのメーカー(仕入れ業者)の製品・商品などが所狭しと並ぶ。雅博さんは3代目の代表で、30歳のとき2代目の父(故人)の後を継いだ。かっぱ橋通りは、江戸時代から“商人が集う町”として知られていた。通り沿いには、数百の店が並ぶ。藤田さんによると、ここ十数年はかつての勢いはないという。その理由を聞くと、インターネットの影響を挙げた。

「最近は、ネットを使うお店が全国に増えた。外食などのオーナーや店主の方は、うちに足を運ばなくとも、安い値段の品を買いそろえることができる」藤田道具がネット販売を本格的に始めたのは、4〜5年前。その頃、長年の売れ筋商品の売上が2年連続で伸び悩んだ。業務用かき氷機、餅つきの臼(うす)、石焼き芋やたこ焼きの道具である。 藤田さんは、小学生の頃から店を営む父と話したり、20代から経営に関わってきただけに、商売の嗅覚には鋭い。

 

 

posted by タマラオ at 06:14 | Comment(0) | TrackBack(0) | 日記