2015年03月12日

日本を見る眼が変わり始めた中国の人々 No3

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日本文化や商品の熱烈な支持者である。いわく「中国のほうが成長性は高いし、市場の規模も大きい。仕事の基盤は中国に置かざるを得ないが、この社会の競争の激しさ、安心感のなさ、生活の質の低さには本当に疲れる。日本は静かで、清潔、便利で本当に心が休まる」と話す。  円安と中国の物価高騰で日本の生活コストはいまや中国の大都市と
大差ない。衣料品や耐久消費財なら日本のほうが安いものも少なくない。街は安全で、子供連れでも問題ない。

当局によるインターネットの規制もない。月に1〜2度といったペースで別荘感覚で使うなら日本は確かに居心地がよいだろう。  また別の工場経営者の友人はランニングが趣味。毎朝、上
海の自宅周辺を10qほど走っているほか、年に数回、国内外のマラソン大会に参加している。その彼の大きな悩みは大気汚染と交通マナーの悪さだ。「日本は空気がきれいだし、公園や河川敷など走りやすいところがたくさんある。日本のどこかに家を買って、年に何回か滞在してゆっくり走る時間をつくりたい。

日本のマラソン大会にも出たい」と意欲的だ。彼の場合も商売の都合で日本に移住してしまうわけにはいかないが、商売にはシーズン性があって閑散期もあるうえ、経営者なので仕事の段取りはある程度都合が付けられる。別荘感覚で日本に不動産を買って、余裕のある時にゆっくり過ごそうという算段だ。  もちろんその背後には、中国経済がピークを越え、将
来的には人民元安も囁かれ始めた昨今、資産を各国に分散することでリスクヘッジを図ろうという算段もある。また中期的には、自分のリタイア後の生活拠点としての場所を確保しておこうという思惑もあるだろう。

上海から福岡は北京、香港より近い
こうした「週末移住」「半定住」とった発想が出てくる背景には、
(1)一定以上の所得がある中国人を対象に日本のマルチビザ(一定期間内なら何度でも入国可能なビザ)の取得条件が緩和されたこと、

(2)日本と中国の距離的な近さ、

(3)日本の不動産の圧倒的な安さ――という3つの背景がある。

日本政府の外国人観光客増加策の一環として2011年にスタートした中国人対象のマルチビザは、従来3年間有効で1回の滞在が90日間だったが、今年1月、5年間に何度でも渡航が可能で1回30日間の滞在が認められる「5年マルチ」の発給が新たに開始された。同時に発給要件も緩和され、今後はマルチビザで繰り返し来日する観光客が中心になるものと旅行関係者は見ている。マルチビザがあれば、航空券さえ買えば好きな時に来日が可能で、欧米に比べて距離的に近い日本はその影響が段違いに大きい。

 

 

posted by タマラオ at 05:33 | Comment(0) | TrackBack(0) | 日記