2015年02月19日

『なぜ、日本人シェフは世界で勝負できたのか』 No1

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DIAMOND 2014年3月26日

Michelin France 2014年で、日本人シェフの星付きレストランは合計20軒に!
日本人は欧米にあわせるのではなく、元来もっている日本人のよさ、強みをいかして海外に羽ばたく時代がきた!世界で活躍するシェフ、ソムリエ15人にインタビューをして本田直之氏が得た確信とは。

海外では今、日本人の評価が高まっている
もし、日本人シェフが全員いなくなったら、ヨーロッパのレストラン業界は成り立たない。これは嘘でも冗談でもなんでもなく、本当の話。料理の世界で今、日本人がとんでもない活躍をしているということに私が気づき始めたのは、もう3年ほど前になるでしょうか。ここ数年、私はヨーロッパを旅する中で、ミシュラン三つ星から地元の人に人気のビストロや屋台まで、数多くのレストランを訪れました。多くの方は、ヨーロッパでフレンチやイタリアンを食べに行けば、当然シェフはフランス人やイタリア人だと思うでしょう。もちろん私も、最初はそう思っていたのですが、あるとき訪れたイタリアのレストランのシェフから、ひとりの若者を紹介されたのです。

「うちの店に日本人がいるんです。今けっこう、こっちで働いている人、多いんですよ」

その後、今回出版した『なぜ、日本人シェフは世界で勝負できたのか』にも登場してもらった松嶋啓介シェフに出会って話を聞くと、彼もまた「そんな人、いっぱいいますよ」と言います。しかも、かなり多くの日本人シェフが現地で活躍している、と。そうなんだと思って調べてみると、当時ですら、フランスでミシュランの星を獲得しているシェフが7〜8人、そしてその数は年々増えている。これはものすごいことになっていると驚きました。

もちろん、日本のレストランにも、ヨーロッパで働いた経験を持つシェフがたくさんいることは知っていましたが、私の中ではあくまで修業とか研修といったイメージ。まさか現地の有名店でシェフになったり、二番手のスーシェフになったり、メインストリームで活躍しているとは思ってもみなかったのです。野球にしてもサッカーにしても、日本人選手が海外のリーグで活躍することは、ここ10年ほどで当たり前のことになりました。ただ、飲食はスポーツと比べても、より生活に密着したもの。

現地には現地の味覚がありますから、スポーツよりもハードルは高いはずです。そこで、これだけ活躍している日本人が出てきているというのは、何かが変わってきたのではないかと感じました。もしかすると、海外から見た日本人への評価は、私たち日本人自身が感じているよりもかなり高まっているし、日本への興味も増しているのではないか。そんな仮説を持って、ヨーロッパで活躍するシェフたちへの取材を始めたのです。

取材をして得た確信は、日本人に対する評価の高まりが、スポーツ選手やシェフだけでなく一般のビジネスパーソンにまで広がってきているということ。そして活躍するためには、日本人がもともと持っているオリジナリティに、海外で戦うためのノウハウを加えればいい。それを知っているかどうかが重要だということでした。海外でバリバリ活躍するなんて、まだまだ難しいと思っている人も多いかもしれません。でも、気づいていないのは私たち日本人だけ、むしろチャンスに満ちあふれている時代なのです。

 

 

posted by タマラオ at 07:02 | Comment(0) | TrackBack(0) | 日記