2015年01月25日

クマさえ食べない“嫌われ野菜”で No1

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10億円稼ぐ最高齢85歳ニラ農家集団の逆襲     http://diamond.jp/articles/-/63914

ここに一枚の写真がある。撮影時期は7月で、山の麓の畑に植えられているのはニラである。「好きな野菜は何か」と聞かれ、「ニラ」と答える人はあまりいないのではないかと思う。ニラを使った料理といって思い浮かぶのも「餃子」「ニラ玉」くらい。決してメインを張れる野菜ではない。女性の場合、その匂いも気になるところだ。ところが、その嫌われ野菜で儲かっている産地がある。ニラのブランド名は「達者de菜」。栄養満点のニラを食べればマメで元気になれるという意味らしいのだが──。

予想以上に熱かったニラの統一ブランド名を巡る戦い
訪れたのは山形県最上地方だ。県内は大きく庄内、最上、村山、置賜の4つの地方に分かれており、北東部に位置する最上は、年により積雪量が2メートルにもなる豪雪地帯である。取材のために訪問した時期は10月上旬で、JR新庄駅から現地の農協へ向かう途中には見渡す限りの田園風景が広がっていた。ちょうど刈り取りを終わったばかりの田んぼは、どれも見事なまでに区画整理されていた。

到着したJA金山で、営農部部長の柴田裕一さんと生産者でにら部会長の大場孝さんにニラに関する詳しい話を伺った。案内していただいたのは、JA全農山形の最上米穀園芸推進室、鈴木学さんである。袋詰めされて出荷される「達者de菜」。ブランド名は同じだが、JAごとに袋のデザインは微妙に異なる。

──「達者de菜」は最上地区にある5つの農協が使用している統一ブランド名だそうですが、秀逸ですね。どなたが考えたのでしょうか?
柴田「20年くらい前、広域の全農の会議で話し合ったなかで出てきた、と聞いています。じつは、宮城に『もっこりにら』というのがあったんですよ」

──もっこりにら!?
柴田「てんこもり、とかいう意味の。だから、まあ、それに負けないインパクトのある名前をということで考えたらしいです」ブランド名を決める会議に参加していたのは、各農協の事務局長、部会長とみな高齢者だった。ニラは言わずと知れたパワー野菜。すぐに「ニラを食べて達者で長生き、それでいこう」ということになった。改めてネットで調べると、JAみやぎ登米のホームページにはたしかに「もっこりにら」「仮面ライダーきゅうり」「地中海キャベツ」などの衝撃的な統一ブランド名が並んでいた。近所の100円スーパーに行けば長崎県産の「ニラめっこ」というニラも並んでいて、ネーミングの妙を競う産地間の戦いは予想以上に熱いこともわかった。

柴田「ここでは、ニラそのものは以前から作っていたんです。時期で言うと昭和55年くらいから。きっかけは減反政策です。コメからの転作が必要だというので、いろいろ試しました。とうもろこし、カボチャ、ひまわりなんかもやりました。だけど、そのなかで残ったのはニラときゅうりくらいで……」山形と言えばさくらんぼやモモ、ブドウなどフルーツの産地としても有名だ。しかし、ここ最上では寒過ぎてフルーツの栽培には向かない。加えて、冬場のハウス栽培も難しかった。軽油や灯油などの燃料費がかさみ、採算にのらないからだ。そこで露地栽培のニラに着目した。

柴田「最初はきゅうりの研修で山形市内に話を聞きに言ったんです。そしたら、隣にたまたまニラ農家がいた。聞いたら、ニラは儲かるって言う。『そんなに儲かるのか?』っていうところからニラを本格的にやろう、という話が始まったんです」

たった5ヵ月間でサラリーマンの平均年収を稼ぐニラ
たかがニラ、されどニラである。山形県にとってニラがどれほど重要な野菜か、を示すデータがある。平成22年度の山形県野菜総販売額(全農扱い)における品目別の割合で最も高いのはスイカ(27%)だが、ニラ(10%)はそれに次ぐ県の主力野菜になっている。年によってその販売金額は若干上下するものの、多い年ではニラだけで10億円以上を売り上げる。そんな県産ニラのほとんどはここ最上地方で生産されている。袋詰めされたにらは立てた状態で箱に入れられ、出荷される。

 

 

posted by タマラオ at 06:06 | Comment(0) | TrackBack(0) | 日記