2015年01月19日

日本に多大な利益をもたらす製品      No2

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それはスマホです!
http://business.nikkeibp.co.jp/article/report/20140508/264160/

サムソンのGalaxyやHTCのスマホにおいても、日本企業による付加価値はiPhoneと同様、もしくはそれ以上に高いかもしれません。つまり、韓国と台湾がスマホの生産のために日本の素材を輸入しているため、日本企業が生産するスマホが世界で競争できていなくても、日本は素材の市場で世界一なのです。 日本がLCDの画面を作るための素材、部品、産業機械において世界一なのは、嬉しい事実です。

なぜなら、製造工程の中で一番利益率が高いのは大抵川上の、素材や部品を扱う産業だからです。製造工程と利益率の関係を考え出したのは、台湾のパソコンメーカー、エイサーの創業者であるスタン・シー氏でした。数年前に彼は、パソコンの部品を組み立てる単純作業だけでは利益を上げられないことに気づき、利益率と製造工程の関係は、以下のようなU字曲線で表せると発表しました。この曲線は笑っている人の口に似ているため、英語では”スマイリー・カーブ”と呼ばれます。

利益率のスマイリー・カーブ
この曲線から分かるように、製造工程の中で川上と、リテールを担当する川下にいる産業において、最も経常利益率が高くなっています。さて、アップルが儲かる理由が見えてきたでしょうか? アップルは、川上のデザイン、そして川下のリテールだけが自社で、それ以外の工程を外部委託しているのです。このような戦略で高利益を得られる企業は、残念ながら今現在は日本の電機メーカーにはほとんどありません。

アップルの秘密主義で有名になれない日本企業
しかし多くの日本企業は、川上におけるデザインのすぐ次の工程に位置しています。さらには、最先端のスマホにおいて、ディスプレイ素材を生産する企業がデザイン工程にかかわることが少なくありません。これにより素材を生産する企業は、主要供給業者という立場を確立できます。アップルはとても秘密主義の企業であり、知的財産保護のためデザイン工程を内密に進めます。そのため、デザイン工程やそれに関わる川上の企業の名前は公開されていません。

川上の中でも、素材や産業機械を生産する工程の利益率が高い理由は、高度な技術を必要とするからです。複雑な有機化学物質を取り扱うことが度々あるため、他の企業では同じ品質でデザイン・生産できないような素材を作っているのです。 この素材は高品質のディスプレイには不可欠なものです。アップルやサムソンはこの高品質なディスプレイを使って、商品の品質を高めようとしているため、お金を多く払ってでもこの素材を購入したいと思うのです。

分かりやすい例は偏光フィルムです。これは、化学物質を吸収させた薄いフィルムで、画面を明るくしたり、日光の下でも見られるようにしたり、視野角(ディスプレイを横から見ても画面が綺麗に見える角度)を広げたりします。この偏光フィルムにおいては、世界市場の約70%を日本の企業が占めています。もちろん、韓国のLG化学やドイツのヘンケルなど競合先はいます。彼らは日本にとって脅威ですが、幸いにも日本企業は立ち止まらず日々品質向上の努力を続けているため、世界トップの座を維持できるのです。

 

 

posted by タマラオ at 08:19 | Comment(0) | TrackBack(0) | 日記