2014年10月14日

中国大手企業にバタバタと連鎖倒産の危機 No1  

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「逆回転」を始めた不動産業界 2014.06.10
http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/40893

姫田 小夏 ;中国情勢ジャーナリスト。東京都出身。大学卒業後、出版社勤務等を経て97年から上海へ。翌年上海で日本語情報誌を創刊、日本企業の対中ビジネス動向を発信。2008年夏、同誌編集長を退任後、東京で「ローアングルの中国ビジネス最新情報」を提供する「アジアビズフォーラム」を主宰。現在、中国で修士課程に在籍する傍ら、「上海の都市、ひと、こころ」の変遷を追い続け、日中を往復しつつ執筆、講演活動を行う。著書に『中国で勝てる中小企業の人材戦略』(テン・ブックス)。目下、30年前に奈良毅東京外国語大学名誉教授に師事したベンガル語(バングラデシュの公用語)を鋭意復習中。

今、中国人の間で経済に関して最も話題に上るのが「連鎖破綻」だ。先日も上海の主婦らが集う食事会で、これが話題になった。彼女たちは子育てに一息ついた有閑主婦だが、株に投資をしていることもあり、企業情報には敏感だ。
5月中旬、地元メディアは「不動産開発大手が経営危機に瀕しており、傘下の上場企業に連鎖破綻のリスクがある」と報じ、警鐘を鳴らしていた。上海人主婦らは目の前の食事を平らげると、お茶をすすりながらこの話を始めた。

不動産開発大手とは「深セン市光耀地産集団」(以下、「光耀地産」)であり、「連鎖破綻の危機がある」と報じられた企業は、深セン市のA株上場企業「深セン新都酒店(以下、「新都酒店」)」(“酒店”とは“ホテル”を意味する)だ。
光耀地産は新都酒店の大株主である。光耀地産が外部から借り入れをする際に、新都酒店は担保を提供した。その際、地下金融から資金調達を行っている。ところが光耀地産は住宅が売れず資金繰りが悪化し、借金の返済が滞った。
その結果、新都酒店も地下金融への返済が不能になった。光耀地産に提供した担保に瑕疵があったことも問題視されている。 光耀地産は、中国では“100強”に数えられる大手不動産デベロッパーである。ここ10年で躍進し、北京や上海などの一級都市、青島や杭州などの二級都市を中心に、全国各地を網羅する展開を行ってきた。行く先々で地方政府から土地を競り落とすためには、常に巨額の資金が必要であり、その資金調達のためには銀行や信託のみならず、高利貸しにまで手を出していたのだった。

これまでは、中国では目覚ましい経済成長が不動産販売の追い風となっていた。不動産の需要は増え続け、資金は滞ることなく回転していた。だが、ここに来て全国的に住宅が売れなくなった。光耀地産は、その“逆回転”の始まりとともに、多額の負債を抱えた。そして傘下の新都酒店までをも巻き添えにした。主婦の1人が言った。「新都酒店の銘柄には“ST”がついてる。やばいわよ。3年目に赤字になれば上場停止だわ」(注:STとはSpecial Treatment、特別処理銘柄の意。投資リスクの高い銘柄を指す)。

中国企業の行き詰まりは、彼女たちの懐具合をも左右するようで、この食事会も以前のような豪勢な内容とは言えないものだった。

 

 

posted by タマラオ at 06:35 | Comment(0) | TrackBack(0) | 日記