2014年10月07日

金融街を占拠せよ@香港 No3

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衝突か、解散か、避けたい最悪のシナリオ
今後のことを今予想するのは難しい。ハンセン指数は大幅にさがり、香港の金融機関も営業を見合わせるなど、和平占中の狙いどおりの影響はでている。一方、香港政府は政府総部およびセントラル占拠は違法行為であると非難し、「警察は法に基づき果断に処理する」と警告している。香港警察は正規の警官で約2万8000人。7万人の市民が本気でセントラル周辺に居座った場合、催涙ガスだけで短期間で強制排除するのは難しいとすれば、次はゴム弾、高圧放水、やがて実弾、という展開がないとは言い切れない。

だが、この原稿を提出したすぐ後に、市民たちが自主的に解散する可能性もあるだろう。10月1日、2日とそれに続く週末は国慶節連休で、なんとか万人単位の占拠を続けたとしても、その後、あそこに市民が居座り続けることができるか。この運動は、香港の金融街を長期にマヒさせ、香港政府側とその背後の中国がそのマイナス影響にがまんできずに譲歩を言いだすのを待つことが目的だ。そこまで市民側が踏ん張ればるのか。

リアリストの香港人が、ウィークデーに戻ったとたん、熱が冷めて集会を解散してまう、ということもありうる。占拠者が1000人以下になれば、香港警察でもけが人を出さずに強制排除は可能になるだろう。一番嫌なシナリオは、香港政府が人民解放軍に出動を要請することである。まるごしの学生・市民を中国の軍が排除するとなれば、中国よりは多少は自由と民主の意識が残っていると思われた香港は、もう完全に臨終を迎えることになる。

だが、いずれの結果であっても、今のやり方では、真の普通選挙が実施される可能性は極めて低い。この運動が最善の結果をもたらしたとしても、せいぜいニセの普通選挙が実施されずに、(無期)延期になり、従来の間接選挙に戻るだけだろう。習近平国家主席は、香港政策に変化はないと断言しており、また「一国二制度モデルが中台統一の現実的な構想であり、中国にいかなる妥協も動揺もない」と、台湾統一派訪中団との接見に際して強調している。

たとえ香港金融市場がマイナスの影響を受けることになっても、市民に死傷者がでても、それで中国側が動揺したり妥協したりすることは考え難い。

中国に妥協なし、非人道的対応に監視を
そう見立てると、台湾のひまわり学運に感じたようなポジティブなパワーではなく、天安門事件の再来になりはしないだろうかという不安の方が先にくる。それがまがりなりにも「民主国家」の条件を備えている台湾と、すでに中国の一国二制度統治モデル下に収まって17年目の香港との差なのだろうか。 そういう不安ただよう香港の運動に、あえてポジティブな意義を見出すとしたら、香港と隣接する広東など中国南部の比較的風通しの良いところに住む人民に、普通選挙とは、たとえ催涙ガスに噎せながらでも、命がけで欲してやまぬものであると見せて伝えることかもしれない。

そして、外国人として、香港の内政に立ち入るわけにもいかない私たちができることは、ただ非人道的なことが行われないように、香港で起きていることに注目し続けるだけである。なので私も、明日から、短期間だが香港に行くつもりだ。

 

 

posted by タマラオ at 05:21 | Comment(0) | TrackBack(0) | 日記