2014年08月30日

シュリンク業界の実態 No5

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自信を失わせてから退職勧告を切り出す 社員の整理が進むシュリンク業界の内情
私が事業部制になっている大企業を取材した経験から言うと、これはリストラの常套手段と言える。まず、現在の部署で“戦力外”になった社員が、自分を受け入れてくれる他の事業部を探す。その際、人事部は支援しない。本人が事業部の責任者と交渉をする。私が知る限り、ほとんどの事業部ではこうした社員を受け入れない。 杉浦さんは、こう振り返る。 「あの時点で、自分を辞
めさせるという結論は出ていたのだろう。リストラ・ルームには9人ほどがいたが、1人を除き、全てが受け入れてもらえなかった」

このように行き場を失うと、今度は社外の会社を見つける、つまり、「転職活動」をしなければならない。この際、人事部から委託を受けた会社の支援を受けることがある。俗に言う「転職支援会社」だ。だが、30代後半以上にとって「転職」は壁が高い。「もう、ダメだ」と絶望感に浸るタイミングを狙い、人事部が退職についての話し合いの場を短い期間に何度か設ける。短くするのは、外部の労働組合ユニオンなどの第三者機関に逃げ込まれないようにするためである。

杉浦さんは気が強い。ここで退職を断った。人事部は、地方工場への転勤を打診してきた。これも、リストラの常套手段である。そして、面談の場をまた設け、「辞める」という言葉を言うように誘う。通常、このあたりで一定の退職条件が提示される。杉浦さんに聞くと、「年収1年分(860万円)とわずかの功労金だった」という。会社が解雇通知を出さないのは、裁判などで争うと不利だからだ。そこで自主退職という形式にこだわる。つまり、社員自らに辞表を書かせようとする。

小さな会社で見つけた「真のやり甲斐」 雑草のようなタフさで危機を乗り切れ!
取材を終えて、新宿の雑踏へ。これから英会話学校へ行く。杉浦さんは、10代の頃から英語が好きだったという。 会社は、「あいつを辞めさせる」という目標をいったん掲げた場合、それを降ろすことはまずしない。杉浦さんは、地方工場への異動を拒否すると、解雇になるかもしれないと感じた。労働組合のユニオンに入り、人事部と交渉した。その場では身に覚えのないことを次々と言われた。

「始めに自分を辞めさせるという結論があり、それを裏付けるために材料をかき集めたように見えた。交渉の末、人事部はそれらに誤りがあることを認めた。数百万円が上乗せされ、一応の和解となった。それで辞めた」

杉浦さんは昨年から、新宿の英会話学校に通う。その理由を聞くと、「金髪で目の青い若い女性講師は、お人形さんみたいにカワイイ。学習意欲が湧くよね!まぁ、半分冗談だけど」と笑う。 「シュリンク業界では、国内
を攻めていても大きくは伸びない。海外へ攻勢をかけないとね。今の20〜40代には、英語などの語学をうんと勉強してほしい。俺もまだまだ沈めないよ……」

「シュリンク脱出」をアナライズする 杉浦さんの収入面でのシュリンクは、当分は止まったのではないかと思う。今後は、反転攻勢をかけるべきである。自称「シュリンク・アナリスト」の筆者が、リベンジ策を考えてみた。

 

 

posted by タマラオ at 08:13 | Comment(0) | TrackBack(0) | 日記