2014年08月26日

シュリンク業界の実態 No1

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シュリンク業界で生き残れるか。

IT用語で加工技術を微細化して、チップのサイズを縮小すること。「shrink」とは「小さくなる」の意。シュリンクが進み、同等の機能のチップがより小さい領域に形成できれば、同じ面積のウエハからたくさんのチップを生産することができる。
また、チップが小さくなれば回路内で電子が移動する距離も小さくなり、高速化・省電力化につながる。この効用は、チップの消費電力や設置面積が常に大きな設計上の問題となるモバイル機器では特に重要である。

「働いても働いても、生活が楽にならない」。それは気のせいではない。日本の多くの業界は今、先が見えない「構造不況」の暗闇の中にいる。シュリンクする業界で働く人々にとって、業績アップ、収入増、労働環境の改善などを目指すことは難しい。しかし、そんななかでも、他人と違うアイディアを考案したり、誰も気づいていないビジネスを見出すことで、必死に生き延びようとする人はいる。この連載では、シュリンク業界で絶望し、起死回生を図るビジネスマンや個人事業主の生の姿を描くことを通じて、私たちがビジネスで心得るべきヒントや教訓を考えていく。

彼は「二度のリストラ」を受け、ときには労働組合の力を借りて、ときにはかつての知人を頼り、収入の道を模索し続ける。収入減やリストラ、失業が多発する今、まるで雑草のように、柔軟でしぶといエネルギーを持つこの男性からは、私たちが見習うべきものがあるのでないだろうか。

あなたは、生き残ることができるか。今回のシュリンク業界――眼鏡
眼鏡の価格は、1990年代頃まで2〜4万円はした。視力などを丁寧に測り、レンズやフレームも調整し、本人の意向も取り入れる、言わばオーダーメイドの商品だった。しかし、バブル経済崩壊後の不況や少子化、コンタクトレンズや視力回復手術の普及などにより、国内の眼鏡需要は落ち込み、メーカーの業績が伸び悩んでいる。加えて2000年以降、低価格を標榜する新規の眼鏡チェーンが続々と市場に参入し、価格破壊が進んだ。

レンズとフレームを合わせて1万円以下の固定価格で販売する手法は、大手のビジネスモデルを脅かし、さらに競争を熾烈化させている。こうした状況が続いた結果、2004年に6000億円以上あった眼鏡小売市場は、ここ2〜3年の間に4000億円近くまで落ち込んでいる。大手を中心に海外展開を図るものの、経営難に陥り、リストラに取り組む企業も出ている。

大手在籍時の年収900万円が半減!眼鏡の営業マンが振り返る怒涛の人生
杉浦さんのアタッシュケースには、レンズやサングラスのサンプルなどがある。サングラスのサンプルは20本程度。レンズカラーサンプル一式と資料が多数。これを持ち歩き、営業先を回る。 「1年数ヵ月前まで、年収が額
面で860万円ほど。リストラで会社を辞めた後、この1年間は個人事業主として年収は約600万円。そして、これからは400万円代に……。そりぁ、思うことはあるよ。だけど暗い気分でいると、滅入っちゃうから」

杉浦夏雄さん(仮名・55歳)が苦笑いをしながら答えた。この数年間で、年収が右肩下がりになっていることについて、私が聞いたときだった。家族は妻と2人で、横浜市に住む。奥さんは何と言っているのかと尋ねると、「まぁ、怒ることはないね。喜びもしないけど……」と、はにかんだ表情を見せる。杉浦さんは、1970年代後半に起きたオイルショック(石油危機)の直後に大学を卒業し、大手眼鏡メーカーに就職した。上場企業の多くが採用数を減らしていたため、就職活動は苦戦したという。入社後は、営業一筋で30年以上働き続けた。

 

 

posted by タマラオ at 05:36 | Comment(0) | TrackBack(0) | 日記