2014年07月03日

知られざる黒子、「わらべや日洋」の素顔 No3

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セブン専用工場でも、セブンが買う保証はない
だが、メーカーがこうした「セブン専用工場」を立ち上げようとも、セブン側がこれらの工場で作られる商品を買ってくれる保証はない。メーカーが、セブンの厳しい要求を満たせる商品を開発・生産できるかどうかにかかっている。 そのため、わらべや日洋では、調理機器の多くは自社で独自に開発するなど、競争力を高める工夫をしてきた。さいたま市の新工場にも、セブンの社員でも数人しか見せたことがないという最新技術が詰まっているという。

例えば、これまでは炒めたり焼いたりして作っていた弁当のおかずを、この工場では過熱蒸気によって作れるようになる。ロースカツ丼のような商品では、肉はより柔らかく、卵はよりトロトロに仕上げることができる。チルド化により消費期限も従来の「製造日+4日」から「製造日+5日」に伸ばすことが可能になる。商品の廃棄ロスを減らせるため、セブンの収益改善にも貢献できるという。 「こうした高価な設備投資は、販売量が多いセブン向けだからこそできる」と、わらべや日洋の妹川社長は話す。

ほぼ毎年、工場を1つ新設する
これまで見てきたように、セブンのおにぎりや弁当がおいしい理由は、セブンの下でメーカーに激しい競争を強いる「鉄の支配力」ができ上がっていることにある。圧倒的な販売量を誇るセブンに付き従うことができれば、成長は約束されたようなものだ。そのためにも、メーカーは商品開発にしのぎを削り、我先にと先端技術を導入して、セブン向けの工場を建設する。 実際、わらべや日洋は、現状のペースでセブンが店舗数を拡大し続ければ、売上高は毎年、約7%伸びていくという。その拡大ペースについていくためには、ほぼ毎年、工場を新設する必要がある。

増え続ける投資金額を考えれば、セブンの要望に応え続けるのは容易ではなさそうに見える。しかし、わらべや日洋の妹川社長はセブン向けの投資の手を緩める気持ちは毛頭ない。セブンの成長が減速することは、当面、「あり得ない」と考えているからだ。 妹川社長は、「セブンで商品がヒットすることは、全国でのヒットを意味する。今後は、缶詰や冷凍でしか提供できていなかった食品分野が、チルドに置き換わっていく可能性もある。

おにぎりや弁当で培ってきたノウハウで、今後、商圏はどんどん広がる」と期待を膨らませる。 セブンと一蓮托生のわらべや日洋のような黒子の存在に、セブンのおにぎりや弁当のおいしさは支えられている。

 

 

posted by タマラオ at 05:33 | Comment(0) | TrackBack(0) | 日記