2014年04月13日

ハウジングプアが深刻化、 No1

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家がなければ職探しも困難 《特集・雇用壊滅》  2009年02月19日    http://toyokeizai.net/articles/-/2876/

昨年末来、「非正規切り」の嵐が吹き荒れる中、ある問題が顕在化した。実は日本には、安心して生活できる住居を保障する社会的システムがほとんど存在しないという「ハウジングプア」(住まいの貧困)問題である。

「もう派遣では働きたくない。何とか正社員の仕事を見つけたい」。埼玉県北部のハローワークで、田村政弘さん(28、仮名)はうつむき加減にそう呟いた。田村さんは昨年4月より、製造派遣大手のアイラインから曙ブレーキ工業に派遣され、加工、検査業務に従事してきた。「1年以上勤務していただける方が望ましい」との勤務説明書を提示されたが、契約更新時の昨年11月、唐突に「契約の延長はなし」と通告された。

田村さんがこの日、ハローワークを訪れたのは、職探しと同時に、厚生労働省が職と住居を失った非正社員への支援として打ち出した、雇用促進住宅への入居に関心を抱いたためだ。雇用促進住宅とは厚労省が所管する独立行政法人、雇用・能力開発機構が設置している賃貸住宅。現在、約14万戸あり、入居者は約35万人。その空き部屋をこれまでは必要だった連帯保証人、敷金ともに不要として貸し出すことになった。

田村さんが住む埼玉のアイラインの寮は、ワンルームで寮費は月5・4万円弱。時給制のため、お盆で工場が止まり総支給額が15万円程度にとどまる8月などは、寮費負担が重く手取りは7万円台まで落ち込んでいた。これでは貯蓄などは到底望めない。職探しの前提として、低家賃で住める住居の確保は喫緊の課題だった。

ところが制度開始直後の混乱状態だったためか、ハローワークの窓口担当者は、「(雇用促進住宅への入居は)ハードルが高いよ」「(同時に開始された)就職安定資金融資との併用は無理だよ」(正しくは併用可能)と否定的な見解に終始した。田村さんはいったん引き揚げたが、そうこうするうちに、交通の便のよいところから埋まってしまった。開始から1カ月で約2400件の入居が決定。開始半月の12月末の段階で、早くも首都圏には都心から電車で1時間半、さらにバスで数十分かかるような物件しか残っていなかった。

また開始当初はすでに廃止が決定され、入居を停止していた住宅は施策の対象外とされていた。愛知県の雇用促進住宅を視察した、社民党の福島みずほ党首は、「むしろ廃止決定された住宅のほうが低家賃で、職を失った非正社員にとっては役に立つはず」と批判する。結局、12月末に従来の1・3万戸に加え、廃止決定された3万戸の活用が決められたが、やはり交通の便のよい住宅はすでにまったく残されていない。

 

 

posted by タマラオ at 05:56 | Comment(0) | TrackBack(0) | 日記