2014年04月04日

1日1万5000人が殺到するベトナムのマクドナルド  No2

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ベトナム人の目には、日仏の両国も品格・思想があるように見えているようだ。 ベトナム人は、革命を志したファン・ボイ・チャウが来日した20世紀初頭のころから、日本はアジアの一流国だと見てくれている。また、ベトナムで「西洋」と言えば、すなわちフランスのことを指すと言ってもいい時代がつい最近まで続いていたほどに、フランスの思想や文化は知識人層に根付いている。

タフで、前向きで、我慢強い越僑
今回、ベトナム・マクドナルドのフランチャイジーを引き受けたのはヘンリー・グエン君という越僑(海外育ちのベトナム人)の実業家だ。ハーバード大学ビジネススクール卒の俊英で、ズン首相の娘婿としても名高い。ベトナムでは、IDGというIT企業向けの投資ファンドを経営している。 彼のオフィスと弊社(DIベトナム)のオフィスが隣同士だったこともあり、私がベトナムに来て以来の旧知で、かつ同い年ということもあり仲良くなった。

彼のようにボートピープルとして海外に渡った後、帰国して活躍するベトナム人は、現在のベトナム経済の成長の原動力となっている。

ヘンリーはズン首相の娘婿だが、それはたまたまであって、決して家柄が良いというわけではない。父は一介の技術者、母は学校の先生。彼がまだ3歳の1975年に、両親と共にボートピープルとして米国に渡っている。 「父は、本当にいろいろな仕事をして、家計を支えるのに必死だった」とヘンリーは当時を振り返って懐かしそうに言う。 米国に渡ってしばらくして、彼は父に連れられてマクドナルドに行き、その味とサービスに一瞬にして魅了されたそうだ。

こうしたマクドナルドの大ファンになったヘンリーは、90年代の後半に米国からベトナムに帰国して以来、本業である投資の傍ら、マクドナルドをベトナムで展開する日を夢見続ける。そして、2003年頃からマクドナルドに対して出店を働きかけはじめ、かれこれ10年越しで、念願の1号店出店に至った。 ヘンリーのマクドナルドに対する情熱は相当なものだ。例えば、1号店の開業にあたり、彼はスタッフ数百人を海外の店舗に視察・研修に行かせている。

「ベトナムとのサービスの違いを体験させなければ、求めるサービス水準は実現できないと思った」と彼は語る。 一例として、アイスクリームを買ったけれど、ハンバーガーを食べている間に溶けてしまったような場合。ベトナムのマクドナルドのスタッフは、お客様がそれに不満を持っていなくても、無料でアイスクリームを交換するようなサービスを教育されている。 ベトナムに住んだことがある人なら分かると思うが、こうしたサービス精神やプロフェッショナリズムをベトナム人に理解してもらい、さらに行動してもらうのは容易ではない。

 

 

posted by タマラオ at 05:10 | Comment(0) | TrackBack(0) | 日記