2014年02月09日

こんな人生の歩き方  No4

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必要は発明の母
田村:その後、起業しました。ご自身は生来の起業家だと思われますか?それとも今までのキャリアの中で自然とそういうなった?

矢野:昔から、周囲の友達に「莉恵は独立しそう」「フリースタイルな働き方を作り出しそう」などと言われてきました。でも、自分が起業家タイプだと思った事は一度もありません。両親も会社員ですし、育った環境にベンチャー企業を立ち上げた人はほとんどいませんでした。だから、自分が会社を興すなんて想像した事もなかったです。 ただ、ハーバード留学中、卒業後の様々なオプションを考える中で、自分が目標としている生き方や結果を出すために、いちばんてっとり早いのが起業だと感じました。

自分のビジョンを基にビジネスの意思決定をする。多くの失敗を通じて、他の人の数倍のスピードで成長しながら、最高の仲間たちと、新しい事業を造り出す――こうしたいと思うようになりました。毎日一緒に働くチームも、住む国も自分で決めたい。毎日スーツを着たくなかったのもあります(笑)。

田村:さて、今、取り組んでいる事業の面白さと可能性につい教えてください。また、あまたある場所の中で、ニューヨークを選んだのはなぜですか?日本でやろうとは思わなかったのですか?

矢野:今夏、ファッションアイテムの二次流通(中古品)ネット市場、マテリアルワールドのベータサイトを立ち上げます。共同創業者のJie(ジエ)は、ハーバード・ビジネススクールのクラスメートであり、親友でもあります。昨夏から月に数回会い、幾つものビジネスアイデアを共有してきました。 そんな中、共通の問題を抱えている事に気付きました。私たちは二人ともかなりのショッピング好きです。新しい洋服を購入する事は簡単なのに、着なくなった洋服を処分する容易な方法がなかったのです。安いアイテムならば寄付したり、リサイクルしたりします。

でも、着なくなったラグジュアリーブランドやコンテンポラリーブランドの洋服やアクセサリーは、まだ価値があります。そう簡単には手放せません。しかし、ニューヨークのアパートは東京と同様にとても狭く、クローゼットスペースが限られています。新しい洋服を買うために、クローゼットの中をどんどんリフレッシュする必要があるのです。既存の選択肢を全て試してみました。例えば、近所のリサイクルショップにアイテムを持っていく。数百ドルで買った洋服も10〜30ドルにしかならず、全く元が取れません。

一方、マンハッタンに多いConsignment Store(中古ファッションの委託販売店)では、持参したアイテムを全て受け取ってもらえませんでした。仮に引き取ってもらっても、アイテムが売れた場合は売値の5割以上を手数料として取られてしまいます。 eBayの場合、アイテムのアップロードにも、配送手続きにも、非常に時間と手間がかかります。また、eBayはモノを安く売り買いする場所であって、ファッション好きな人が集う場ではありません。

自分のスタイルを評価してくれる人に売りたい
そこで、ファッション好きが集うオンラインプラットフォームを創り、互いのクローゼットの中にあるものを直接売り買いできる楽しいソーシャルコマース機能を提供したい、と考えて、マテリアルワールドの立ち上げ準備を始めました。私はビザの関係で5月頭までコーチで勤めていましたが、Jieには一足早くJ.Crewを退職してフルコミットしてもらいました。そして、早速4月と5月に、1週間限定パイロットサイトを二つ立ち上げました。このサイト運営から得られる学びや、初期ユーザーからのフィードバックをふまえて、いよいよ8月30日にβサイトを立ち上げます。

 

 

posted by タマラオ at 07:19 | Comment(0) | TrackBack(0) | 日記