2014年02月04日

奨学金返済苦問題 No4

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大学時代に「遊んでいた」大人が奨学金延滞者を笑うという筋違い
また、取材中に山本氏が口にしたこんな言葉が気になった。 「全国に800校近くある大学のうち、学力上位校はほんのひと握り。学力下位校は、高校卒業段階で就職先が見つからない高校生、言い換えれば『18歳の失業者』の受け皿になっているという見方もできます。資源のない日本で人材を『人財』にしていくために大学進学率が上がるのは良いことだと思うし、そうでなければ今後グローバル化する社会で日本が現在の生活レベルを維持していくことは難しいかもしれない。

一方で就職できないから“仕方なく”借金をして大学に行き、大学卒業人材に相応しい力をつけられないまま卒業し、結局雇用からあぶれてローンを返済できない状況に陥る若者は悲劇です。このような状況が続くならば、大学進学以外の選択肢をつくることも国は検討しなくてはいけません」国内の大学を海外の大学と比較して「学生が勉強しない」とは、よく言われることだ。世界の大学ランキング(タイムズ・ハイヤー・エデュケーションが2013年10月に発表)で、日本の最高学府である東大は23位。アジアの中ではトップだが、先進国の中で比べれば、高いとは言えない。

先日、ツイッターで「高卒と大卒を半々くらい採用しているメーカーの人に高卒と大卒の違いを聞いたら、『高卒の子の方が朝に強い』という返事だった」という内容のツイートが、3000回以上RTされていたのを思い出す。また、「大学に行って良かったことは?」という問いに、苦笑しながら「4年間遊べたこと」と答える社会人を何度か見ているが、こういった現状はそろそろ笑えないことだと感じる。

就活失敗、非正社員増加、収入低下 想像以上に根深い奨学金返済苦問題
奨学金を返還しない人のことを、「借りたものを返すなんて、幼稚園児でもわかることだ」と批判することは簡単だ。ただし、大人がそれを言うのであれば、「大学は遊ぶところ」「大学で遊んでいても就職できる」と若者に思い込ませているような状況も、変えていくべきだと感じる。また、ただでさえ日本は格差社会化している。リーマンショック後の長引く不況の影響により、企業の雇用・賃金状況は悪化の一途を辿ってきた。

足もとではアベノミクスの光明も見え始めたが、それが日本企業全体の雇用改善・賃金上昇につながる見通しはまだ立っていない。有名大学を卒業しても就職できない者、賃金の安い派遣社員にしかなれない者、そして賃金カットで収入が減る者。そんな苦境に立たされる若者たちが、そう簡単に減るとも思えない。彼らにとって奨学金の返済は、まさしく大きな将来不安要因となるだろう。

そうした状況も考え併せると、奨学金の返済苦は想像以上に根の深い問題だと改めて感じる。奨学金に関する問題は、日本の未来を賭けた重要な課題だ。今後も状況を注視していく必要がある。

 

 

posted by タマラオ at 05:07 | Comment(0) | TrackBack(0) | 日記