2014年02月03日

奨学金返済苦問題 No3

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ところが現実には、企業の人材ニーズが低い大学もあるため、中には卒業時に就職が決まらず、奨学金の返済に苦慮する人もいると思われる。大学の広報部が学生を集めるためにPRを行うことは当然だろうし、有名でない大学こそ、PRに力を入れないと学生が集まらない。2011年に文部科学省が発表したデータによれば、国内の大学数は780校(国公立181校、私立599校)で、1985年(国公立129校、私立331校)と比べてかなり増えていることがわかる。

少子化の一方で大学が増えれば、大学はその分集客に力を入れなければならなくなるのは当然だ。そのなかで、受験生にとって「わかりづらいデータ」の提示を余儀なくされるケースも出て来るのだろう。もちろん、全ての大学がそうではないだろうが、受験生はこうした現状に対して注意が必要だろうし、そうした背景があるとすれば、奨学金返済苦の学生を全て「自己責任」と断じるのも酷だ。

「教育機関である大学が発信する情報を信用できないと、高校生は考えるでしょうか。大学は公共機関ですから、高校生に向けて発信された大学の情報が信用できない社会で、公共心を持った人材が育つとは思えません」(山本氏)
取材中、奨学金の問題について社会人から意見を聞く中で、「将来の自分が奨学金を返せるかどうかを予測できない若者は甘いのではないか」という声も耳にした。確かにそうなのかもしれない。

だが、全ての高校生が、大学卒業後の自分の職業や年収、生活状況を想定できるか、4年後の日本の経済状況を予測できるのか。また、卒業と同時に数百万円の「借金」を背負ってそれを毎月返していくことが、精神的にどれほどの負担になるかを想像できるだろうか。奨学金を大学生全体の半数が借りるという状況があるならば、少なくとも「お金」に関する教育を義務教育や高校段階でもさらにきちんと行うべきだろうし、奨学金返済苦に陥る学生がいるならば、そのリスクは知らされるべきだ。

たとえば、「日本学生支援機構が奨学金返還率などのデータを、男女別や入試形態別に分けて大学・学部ごとに公表することも、1つの策かもしれません」と山本氏は言う。特定の大学や学部を批判に晒すことになるかもしれず、判断は難しいだろうが、入学時に奨学金を借りる側からしてみれば、「自分が将来、奨学金を返していけるのかどうか」を自分で考える目安となる。

 

 

posted by タマラオ at 04:43 | Comment(0) | TrackBack(0) | 日記